同じようなもの・・・・

ある日、部活で学校からの帰りが遅くなった事がありました。学校から私の家までの帰り道には墓地の横を通る場所があって、私はいつも「気味が悪いな」と思いながらそこを通っていました。
私はすっかり暗くなった墓地の横を早く通り過ぎようと思って早足に歩いたんですが、丁度墓地の入り口辺りまで来た時、突然私の携帯が大きな音で鳴り出しました。私はびっくりして携帯を見たんですが、かかって来たのは知らない番号からでした。
私は電話に出たんですが、私が「もしもし」といっても相手は何も言いませんでした。何か電話の向こうの遠くから、うめき声みたいなものが聞こえていました。電話は私が墓地を通り過ぎたところで、切れてしまいました。すぐにかけ直したんですが、なぜか「この電話番号は現在使われておりません」というアナウンスが流れただけでした。
その電話番号がどこからかかってきたものなのか、今でもわかりません。


−大迫栄一郎『続・現代都市伝説考』